株主・投資家情報(IR)

財務責任者メッセージ

これまでの“当たり前”に
改めて向き合い、
誠実な企業で
あり続ける努力を

フランスベッドホールディングス株式会社

取締役

長田 明彦

変化する時代に対応するために

急速な社会変化や環境の複雑化が進む中、企業に求められる責任はますます高度化しています。こうした状況を受け、財務報告に係る内部統制が15年ぶりに改訂されたことを、当社は変化する時代に柔軟に対応する姿勢を見直す重要な契機と捉えています。

従来、内部統制は財務報告の信頼性確保を主な目的としてきましたが、現在では企業情報全般に対する信頼性が求められています。報告における誠実性は財務数字にとどまらず、企業活動全体に関わる情報開示へと広がっています。社会は、ステークホルダーに対して透明性を確保し、誠実な姿勢を示す企業かどうかを厳しく見極めるようになりました。

当社はこの改訂を機に、情報発信の姿勢と開示基準を組織全体で見直し、より厳格な運用を進めています。信頼性の向上に向けて、コンプライアンスの徹底をはじめとする具体的な施策を強化し、社員一人ひとりが法令や規則を正しく理解し、日々の業務で誠実な判断を行えるよう、教育と啓発活動を推進しています。

役職員の倫理意識を高めることは、企業活動の透明性と誠実性を支える基盤です。当社はこの意識を企業文化として根付かせるべく、継続的な取り組みを通じてその重要性を繰り返し伝えています。

リスクマネジメントを基盤にした
企業価値の向上

変化の激しい時代において、企業を取り巻くリスクは多様化・拡大しています。当社は、リスクマネジメントを一層強化し、企業価値の向上に向けた取り組みを積極的に進めています。

情報漏洩、サイバー攻撃、自然災害、サプライチェーンの混乱、カスタマーハラスメントなど、広範なリスクに対応するため、情報管理委員会を中核に据え、リスクの特定・評価・対策立案・実行可能性の検証を徹底しています。この委員会は、社会情勢や技術革新の動向を分析し、新たなリスクへの対応策を常に見直しています。

カスタマーハラスメントへの対策としては、社員が安心して業務に集中できる環境を整えることを目的に、相談・支援体制の構築やメンタルケアの充実を図っています。当社は、社員の心身の健康を守る姿勢を明確にし、企業価値の向上につなげています。

さらに、予測困難なリスクにも即応できる体制を築くため、すべての社員が高いリスク意識を持ち、主体的に行動することを重視しています。継続的な教育を通じてリスクへの理解と対応力を高め、組織全体での対応力強化を図っています。

これらの取り組みを着実に実行することで、当社はステークホルダーとの信頼関係を維持し、企業価値の向上と持続可能な成長の実現を目指しています。